今回は、1年前の2019年に、スナップディッシュユーザーが商品開発に関わらせていただいたヤマサ醤油さんの新商品「ぱぱっと ちゃんと これ!うま!!つゆ」が売上絶好調!という速報をキャッチし、商品開発担当の松倉さんにインタビューをさせていただきました。
![rp_5E7A1266-817x1024.jpg](https://corp.snapdish.jp/wp-content/uploads/5E7A1266-817x10241-817x1024.jpg)
ヤマサ醤油株式会社 営業本部 マーケティング部 商品企画室 主任
「ぱぱっとちゃんと これ!うま!!つゆ」ご担当
松倉 広平 様
インタビューサマリ
・スナップディッシュでは、調査では出てこない本音が聞け、手応えをもって仮説を確認できた。
・数名のつながりから、人と人がつながってコミュニケーションが広がったのはスナップディッシュならでは。
・ 気づいていなかった価値に気付き、「発売しよう、育てよう」という会社の意思決定の判断材料に。
・営業や流通さんにメニュー提案を軸に、価格を維持して商品の価値の方を伝えていけた。
・本当にこの製品の成功にスナップディッシュユーザーさんの力は大きかった。
始めはファンベース?ピンとこなかった。「万能つゆ」への本音が聞けたのが良かった、くらいに思っていた。
ヴァズ阿部(以下、阿):先日、新商品の「ぱぱっとちゃんとこれ!うま!!つゆ」が好調ということをお聞きしました。スナップディッシュでも発売前からかかわらせていただいた商品が、好評ということでとても嬉しく思いまして、今回インタビューのお時間いただき、ありがとうございます!
ヤマサ醤油 松倉さん(以下、松):そうなんです、「つゆ」の新商品って本当に難しかったんですけど・・・しかもコロナ禍の中で売れたっていうのは本当に良かったと思ってます。
阿:弊社でも今、スナップディッシュでメーカーさんのお役に立てる一番コアなところはどこだろうと言語化し直してまして。「これ!うま!!つゆ」はテレビCMを始めいろいろな施策をされた中で、スナップディッシュとの取り組みではどういったポイントが具体的にお役に立てたのか、お聞きしたいと思いまして。
松:藤村(ヤマサ醤油株式会社 マーケティング部長)から、もともと御社とはファンベースの考え方でご一緒していると聞いていて、ただ私は始めはいまいちピンときてなかったんです。。当初は、一般の消費者の方と接点を持てる点が良かったと思ってて。なんでかと言うと、めんつゆでいろんな調査をかけても結局、「万能だ」とか想像できる回答しか出てこないんですね。
本当のところはどうなんだろうと考えていて、スナップディッシュさんからは、普段から料理されてるユーザーさんの中から経験値に合わせて座談会で会わせて頂いたじゃないですか。そうやっていろんな人の話を聞く中で、やっぱり「万能つゆ」への不満もあるんだ、というのがわかったんです。はじめの方はそのことが良かったなと思ってたんですね。
▼座談会には、新商品に関わる多くの担当者とスナップディッシュユーザー、スタッフも同席。
![5E7A12702](https://corp.snapdish.jp/wp-content/uploads/5E7A12702.jpg)
スナップディッシュは広がりが違った。施策後も、気に入った方から自然に広がっていくのが本当に嬉しい。
松:ただ、スナップディッシュならではというのは、やっぱりそこから先のことだと思ってて。最後、あの発表会の場(発売直前に、開発に関わった皆さんやスナップディッシュユーザーを招待したお披露目会)で「これうまつゆ広め隊」(アンバサダー)の形を取らせていただきましたけれども、それ以上に皆さんが情報発信をすごいしてくれるじゃないですか。ご自身で使ってみて、投稿して周りの方にもおすすめしてもらってっていう、あの広がりというのがすごいありがたくて。実は私も定期的にスナップディッシュで「これ!うま!!つゆ」で検索してどれくらい話題になってるのかずっと見てて・・・(笑)
阿:そうだったんですね、知らなかった(笑)
松:発売当時は、「広め隊」の皆さんから一生懸命広めていただいて、順調に数字が増えてるなって思ってたんですけど、先月(発売から約10ヶ月後)とか見てみると、うちの主力商品「昆布つゆ」で検索した数よりもっと多くなってますし、開発時からベンチマークしていた商品も追い越してて、それが本当に嬉しくて。
こういうことって、なんていうんですかね、1人1人の繋がりが実際どれくらいの売上になったかはわかんないんですけども、こうやって広げていただけたのはスナップディッシュさんならではなんだろうなっていう風に思ってました。
▼「これうまつゆ広め隊」の1人の投稿(一部抜粋)
最初は若年ターゲットに絞っていたが、幅広くユーザーさん方から意見をもらって商品価値の視野が広がった。
阿:一番初期って、若年層向けに「ズボラ」寄りなアプローチをされようとしてたと思うんですが?
松:そうなんですよ、商品名もそっち寄りで考えてました。
阿:で、ちょっと「ズボラ」っていうネガティブな価値観よりは、「手早いけどちゃんと」っていう両軸の価値観にシフトしていかれたかと思うんですが・・・
松:まさに、商品名やパッケージデザインも皆さんの声を聞いて見直しました。実際に買われる方がどういう思いで料理をしているか、とか、どういうデザインが好まれるか、あとはこんなの見かけないよねっていう声を聞けたからです。
実は、今回初めてデザイナーも同席させて座談会で話を一緒に聞いてもらったんですね。それで、デザイナーの方でも知見になって商品に落とし込むことができたと聞いていて、そういうこともすごく良かったと思いますね。彼らも自信をもったデザインにできたと感謝してました。
阿:デザイナーさんまで巻き込んで一般の方の声を直接聞くっていうのはあまり聞いたことがなかったんですが、良い試みでしたよね!「使う方の思いがわかった」ということだったんですが、例えば、具体的に印象に残ってるコメントとかはありますか?
松:「これ!うま!!つゆ」を使ったメニューをいくつかお見せした時、「照り焼き」や「焼き浸し」は、比較的料理年数が短いグループと料理上級のグループに共通で入れてたんですよね。料理年数が短い方は、「焼き浸し」というメニューが「これ!うま!!つゆ」を使えば自分でも簡単に作れることにすごく感動してくれて。
一方、料理上級の方々からはいつも作ってる料理でも、「これ使ったら色が薄くていいよね」とか「この野菜で作ると良さそう」とかいう意見が出てきて。どっちかだけに支持されるんじゃなくて、それぞれのご意見をいただけたのも後押しになりました。
阿:上級者の方も、これまで手間かけてやってたことが、こんな簡単に、かつ、自分が作ったよりも美味しくできることに感動している場面もありましたもんね。
松:○○さん(関わった料理家さん)もおっしゃってましたけど、時間をかけてコトコト作って出した料理が「まぁこんなもんだよね」と評価されるより、ぱぱっとすぐ美味しくできた方がすごいって喜ばれるんだ、とか。そういうところをうまく見つけられたと思ってます。
▼社長はじめ関係者全員参加の商品お披露目会。CMもご披露。
![写真 2020-01-25 12 16 30](https://corp.snapdish.jp/wp-content/uploads/写真-2020-01-25-12-16-30-1024x734.jpg)
発売を後押ししたのは、役員にも見てもらったユーザーの手書きワークシート。
阿:今、お話お聞きしてて思い出したんですが、一番最初のタイミングってまだ発売するかわからないともお聞きしてた記憶があるんですが・・・
松:はい、開発段階では発売は決まってませんでしたね。
阿:その決まっていくプロセスで、御社の中でスナップディッシュユーザーの声が後押ししたケースなんかありましたか?
松:もちろんですよ!仮説検証のところで、我々「めんつゆ」ってもう飽和してる状態の中で、「新しいつゆ」なんてそう簡単に手が出せないんですね。新商品を出そうとしても同じようなものってすでにあったりしますし。まして、うちでは「昆布つゆ」という主力商品があるので、結局それがあるからいいじゃないって。
社内でも売れ筋を1つ増やすっていうのにはかなりいろんな意見があって、実は懐疑的な意見の方が当初は多かったんですけど・・・
阿:え!そんな感じだったんですね・・・?
松:いや、そうなんですよ。。。でも、ただですね、今の方々の価値観に対して「めんつゆ」っていうのは、実はまだ提案する余地があるんじゃないかっていうのは、ある程度担当者レベルでは仮説を持ってたんです。
そこで、スナップディッシュユーザーさん達のご意見を聞いて自信がついて、座談会で皆さんに書いてもらった資料そのものを担当役員とかにも見せてました。実際のコメントは「なるほどな」と認められて社内を進むようになったのは事実ですね。
阿:なるほど・・・!そこはお役に立ててよかったです!あれだけファンがついている商品が世に出てなかったら、もったいなかったですもんね(笑)
▼役員にも見せた座談会でのワークシート
![5E7A1678](https://corp.snapdish.jp/wp-content/uploads/5E7A1678.jpg)
社内でも、この取組みを見てくれていたCM担当や営業に、商品の価値が伝わって動いてくれた。
松:ですね(笑)あと、商品発表会の時ですかね、CMを見て拍手をした時に、この商品の特長からタレントの話をパッとしたら、みんな「なるほど~!」って声が出たからタレント(大泉洋さん)との親和性も高いとわかったのも良かったですね。
CM担当もずっと一緒に横で見てくれてて。CM入れてくれってお願いをしてたんですけど、実は最初は反対されてですね・・・。ただ、スナップディッシュさんとの取り組みを一緒に見ててもらう中で、ある時会議で「この商品性なら入れた方がいいと思うんですけど・・」とボソっと言ってくれて。
阿:それは嬉しいですね・・・!
松:要は、始めはいろんな意見もあったんですけど、CMをやるだけの価値があると、社内でも伝わっていって。うちの営業も、今では「これを使って何ができるか」とか一生懸命考えて、流通さんと一緒に時期ごとに売りたい食材ってあるじゃないですか、冬なら「牡蠣」と売りたいとか。そういうのと一緒にメニュー化したりして、チラシに載せてもらうとか。
うちだと今までチラシで特価を出してたくさん買ってもらうことが多かったんですが、「これ!うま!!つゆ」はメニューの方で提案できたりして、つゆの中では高価格帯ではあるんですが、価格を下げずに価格維持しながら価値の方を伝えていけたんですね。先に社内でも価値が伝わっていったのが良かったんだと思いますね。
阿:そうなんですね。営業の方とか、他部署の方と連携しないと、なかなか推進力も出ないですもんね。お話お聞きして、今ジーンと来てます。
松:そうなんですよね、ありがとうございました。本当にスナップディッシュさんのおかげだと思ってますので、これからも宜しくお願い致しますね。
阿:私達も、スナップディッシュユーザーの皆さんが愛している商品が世の中に広がっていく、というのはとても嬉しいです!「これ!うま!!つゆ」がどんどん育って、新しいカテゴリを確立されることを祈ってます!
もっと詳しく話を聞きたい・・・!そう思われた方へ
発売からわずか1年で熱狂的なファンを生んだ取り組みについて詳しくお話を伺うオンラインセミナーを開催します。ぜひ奮ってご参加ください!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【SnapDishオンラインセミナー】(※参加無料)
ヤマサ醤油さま登壇!ファン施策から生まれた新商品ヒットの裏側
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■開催概要
・日時:2021年3月3日(水)14:00~15:30
・参加方法:Web会議システム「Zoom」にて開催
・定員:100名(申込み多数の場合は増枠する場合があります。)
・お申込み:下記ページよりお申込みください。承認後、参加URL記載のメールが届きます。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_Xwk67PTQReuM6eActipJfg
※後日、見逃し視聴可能(※申込者に視聴ページをご案内します。)
※競合企業にお勤めの方、個人の方のお申込みは、お断りすることがございます。
※予定は変更となる場合がございます。最新情報はお申し込みいただいた方にお知らせします。
■コンテンツ(予定)
・オープニング (2分)
・SnapDishとファンコミュニテイプログラムについて ヴァズ阿部(3分)
・新カテゴリ商品「ぱぱっとちゃんと これ!うま!!つゆ」ヒットの裏側 松倉様(25分)
・パネルディスカッション(事前質問への回答形式) 藤村様・松倉様・ヴァズ阿部(40分)
・最後に宣伝 ヴァズ阿部(5分)
・質疑・応答(15分程度)